とある夜道での出来事

自分が生活保護を受ける数年前に、冷凍チルド食品などを扱う大型倉庫で半年ほど働いてたことがある。当時は原付に乗っていて自宅から職場まではそれで通勤していた。

時間は午後の15時から22時までの7時間。途中で1時間休憩があるので実働は6時間。
繁忙期によっては残業があって0時近くまで残ることもあった。

大体は22時で仕事が終わり、そのまま自宅近くのスーパーに行って、割引になった弁当や総菜を買って帰るのがルーティンだった。

ある日、いつも通り仕事が終わってからスーパーに寄って、半額になった弁当と総菜を購入した。そして店を出たとき後ろから誰かに声をかけられた。

 

 

 

「すみません…」

 

 

 

なんとなく嫌な予感がしたから、聞こえないふりをしてそのまま立ち去ろうとしたら、もう一度声をかけてきた。

 

 

 

「あのー、すみません…」

 

 

 

もしかしたら知り合いかも?と思ったので振り返ってみることにした。

 

 

 

 

 

爺「………」

 

 

 

 

 

おりきん「…あの、何か?」

 

 

 

 

 

爺「君よくここで買い物してるよね?」

 

 

 

 

 

おりきん「はぁ…。そうですけど」

 

 

 

 

 

爺「仕事してるのかい?」

 

 

 

 

 

おりきん「…いま仕事帰りなんです」

 

 

 

 

 

爺「あ、そうなんだ。お疲れさん」

 

 

 

 

 

おりきん「どうも…」

 

 

 

そのあと何か話しかけてくる様子もなかったし、無言で立ち去ることにした。

一体何が目的だったんだろうか…。

何か怖くなって、そのスーパーにはしばらく行くことが出来なくなった。