休日出勤

今まで派遣やアルバイト(パート含め)を転々としてきて、1年以上続いた仕事は片手で数えるほどしかなく、ほとんどすぐに辞めていました。今回はその中でも最初に長続きした会社での出来事を書きます。

20歳の頃、車の免許を取るため教習所に通っていて、当時はまだ親と一緒に住んでいました。一人暮らしを始めたのがその翌年だったので、21歳になって間もない頃にやっていた仕事です。

元々は短期のアルバイト募集で2か月間だけの仕事でしたが、延長可能ということで続けることになったのです。ちなみに時給は850円だったと思います。

工業団地の中にある小さな工場で、DVDやデジカメなどの精密部品を加工するというのが主な仕事でした。

最初の2か月間は樹脂の面取りという作業で、米粒ほどの小さな部品を機械にセットしてレバーを動かし面を取る(削る)というのをやっていました。座り作業だったので個人的には楽でしたね。

仕事内容や職場の雰囲気も悪くなかったので、そのまま延長することになりました。その際にアルバイトからパート(フルタイム)になり時給が減らされました。当時21歳でピュアだった自分は特に何も気にせずその条件を受け入れました。

延長後は何故か部署が変わり、それまでやっていた面取りの仕事はなくなりました。代わりに立ち作業の力仕事がメインになったのです。

その工場は日曜日以外休みが無くて基本週6日勤務でした。そのうえ毎日2時間残業がデフォなので10時間労働していたことになります。

その頃の自分は体力も気力もあったので出来ましたが、今考えるとよく1年も続けられたなと思います。話せる人がいたというのも大きいかも知れません。

本題に入りますが、ある日社員から休日出勤を頼まれたことがありました。会社が休みの日に自分一人だけ出勤するということです。

翌日代休にしてあげるということだったので、当時21歳でピュアだった自分は特に何も気にせずその条件を受け入れました。

普段は会社の送迎バスでしたが、休日出勤の日は日曜日なので送迎バスは来ません。なのでタクシーで会社まで行きました。

会社(工場)に着いたら前日に預かっていた鍵で入り口を開けました。その時に「自分パートなんだけどなあ…」という複雑な心境に一瞬なりましたが、当時21歳でピュアだった(以下略

社員に頼まれていた仕事というのは、自動で動いてる機械を1時間に1回チェックして欲しいとのことでした。なので問題がなければ基本的に監視するだけです。

会社には自分以外誰もいないので、休憩室に行って漫画を読んだりテレビを見たりしてくつろいでいました。

やがて定時になり電話でタクシーを呼んで帰りました。

翌日は代休をもらい、その次の日出勤したら社員から「おりきん君、日曜日はありがとう」と言われました。

仕事らしいことは特に何もしてないんですけどね。