バイトから逃げ出した男性について

ここ数日、引きこもりや不登校の人を家から連れ出して施設で更生させる動画(名前は伏せます)を見ているんですが、そのなかで首をかしげたくなるようなものがあったので自分の思うことを書こうと思います。

ある20歳ぐらいの男性(R君)がバイト先(コンビニ)で挨拶や返事が出来ず、施設でも挨拶が出来ないことから罰としてトイレ掃除を課せられました。

しかし実際にはトイレ掃除をしていないことがバレて、施設から逃げ出したのです。バイトも休んで某ファーストフード店にいるところをスタッフが見つけて、連れ戻したところからが動画の本編になります。

R君と施設のスタッフが車の中で会話するシーンでは、嘘をついてトイレ掃除をしなかったことや、何故挨拶や返事が大事なのかをR君に長々と説明していました。

そのあとR君の母親に電話する場面に切り替わったのですが、スタッフや母親の言動を聞いて再び首をかしげたくなりました。

バイトをクビにならなくて良かったやる気出して精一杯頑張ってみんな嫌なことはあるけど私(母親)は耐えてやってるなど、自分的に引っかかる言葉がいくつかありました。

だけどコメント欄を見て、自分の思った違和感や言いたいことがそのまま代弁してくれたかのように書き込まれていて、少しスッキリした気持ちになりました。

元々は本人の意思で選択したと書いてありましたが、実際に働いてみて「絶望した」んだと思います。だけどスタッフや母親からは継続を促すようなことばかりを言われて「本当は辞めたいけど言えない」ように見えました。

だからこそ施設やバイト先を逃げ出すという行動に現れたのでしょう。

スタッフや母親が話しかけても終始晴れない表情でうつむいていたので、「本当にかけて欲しい言葉は別にあったのではないか」と思いました。

もし、自分が「おりきん塾」なるものをやっていたとしたら、面接してバイトに行けただけでも良しとします。一般的には当たり前のことでも、元々引きこもっていた人にはそれだけで十分です。

それで続けられるなら続けてもいいし、無理そうなら辞めてもいいのです。

そうして逃げ道も作ってあげなければ人によっては悪い方向に行く可能性もあるし、見ていてちょっとアプローチの仕方が下手なのかなと思いました。

この支援施設については賛否両論あって首をかしげたくなることも多いですが、色々と考えさせられるし、エンタメとして見るぶんには面白いです。

 

第十二話『粋塾から、バイトから逃げ出し、学んだこと』【1年密着ドキュメンタリー】 - YouTube